沿革
久居屋の歴史

江戸中期(1700年代)に江戸より来津した
利助が、
久保田屋の屋号で味噌醤油の製造を
始めたことからこの地域での
当家の歴史が始まりました。
その後、明治16年(1883年)に
幾次郎(初代利助から数えて5代目)が
津市岩田町で金物商・久居屋を創業し、
現在の事業へと引き継がれています。
明治維新前後に日本のたたら製鉄は
全盛期を迎える一方、
明治の初めより
洋鋼の輸入が急増、明治末期には
官営八幡製鉄所が操業を開始して
国内製鉄も洋式近代製鉄へと大きく変貌したのが
久居屋創業時の鉄を取り巻く時代背景でした。

江戸時代前期の地誌『勢陽雑記』の
安濃郡「津城」の項に
「津城下土産の物鋳物鐘・釜・鍋鋳物は
津の市中かなや町といふ所、
其の職事専らなり」と書かれ、
鋳物が江戸時代の津藩の名産品の一つとして
紹介されていますが、
戦前の輸出途絶に加えて後継者がなくなり、
第二次世界大戦後は
全くその面影をなくしてしまいました。

幾次郎の次男勇造は、昭和6年に現在の
岩田町に営業を集約するまで
釜屋町で久居屋分店を担当していたことから、
久居屋と鋳物との繋がりをうかがうこともでき、
さらに金物商創業の背景も想像されます。

  • 沿革
  • 明治16(1883)年

    津市岩田町1277番地で金物商を創業

  • 昭和 6(1931)年

    津市釜屋町から岩田町へ営業を集約

  • 昭和13(1938)年

    道路拡張工事を契機に社屋を現在地へ移転

  • 昭和19(1944)年

    企業整備法により一時休業

  • 昭和20(1945)年

    第二次大戦の空襲で被災・社屋焼失

  • 昭和21(1946)年

    社屋を新築し事業再開

  • 昭和26(1951)年

    法人に改組(株式会社久居屋金物店)

  • 昭和38(1963)年

    本社鋼材倉庫新築

  • 昭和45(1970)年

    本社板金資材倉庫新築・鋼板加工を開始

  • 昭和46(1971)年

    津卸商業センターへ進出

  • 昭和51(1976)年

    鋼板加工センター新築

  • 昭和57(1982)年

    建設業許可を取得

  • 昭和58(1983)年

    創業100周年記念式典を開催

  • 昭和59(1984)年

    株式会社久居屋と商号を変更

  • 昭和60(1985)年

    新本社社屋完成

  • 昭和63(1988)年

    (有)二之島商会の商権を継承

  • 平成 4(1992)年

    鋼板加工センターがJIS規格表示許可工場となる

  • 平成28(2016)年

    (有)津板金奥山工業所を子会社化

明治38年(日露戦争中)新築の社屋

昭和13年に現在地へ移転した社屋

昭和21年に新築・事業再開した社屋

明治40年に発行した引き札

昭和初期(戦前)に
作成した小物入れ

昭和30年代の
休業案内看板